草食君の説明書★
「そこまで笑う?」
あまりにも声を殺して笑う和馬に、怒りが沸いて来る。
威嚇したつもりで睨んだのに…
「はいはい。」
完璧効果無し!
っていうか、むしろまた馬鹿にされてる?
そのままどうでもいい話を続け、気がつけば駅に到着。
「次の電車いつ?」
「後…15分後ぐらい?」
「はい、それ嘘。」
あっさり見破られた。
本当は、後5分後なんだけど…。
もう少し和馬と居たかったから、嘘言ったのに。
「和馬はバスいいの?」
「んー…、そっちが電車に乗ったらバス乗るよ。」
「いや、もうすぐ来るでしょ?バス。」
「いーんだよ。」
今、心配された?
今、和馬君私を心配したのぉ~?
「か、和馬…それって…、心配?」
「一応。」
心配してくれたんだぁー。
たったそれだけで、また心が躍る踊る。
むしろ跳びはねるわ。
その時だった。