草食君の説明書★
「やっば!!こっち。」
「へっ?」
和馬の目線の先は…、
同級生どもの姿。
あたし的にはいいんだけど…、この草食君が駄目らしい。
「あ、バス。」
それは和馬が帰る為に乗るバス。
そしたらこの草食君なんと…
「ごめん、やっぱりこれ乗る。」
「…え!?」
おいおい…。
さっきの男前発言はどうしたの?
あたしの内心なんて知らずに、呑気に手を振る草食君。
「じゃぁ。」
「う…うん、バイバイ。」
そう言って、通りがかりの同級生どもと、バスに乗った。
それでも笑顔で手を振ってしまった。
しかし、一気にあたしの心は、底に沈む沈む。
それに電車には乗り遅れるしー!
「やっぱり草食か。」
絶対に草食だよね?
その前に…一緒に居る所を見られて逃げるって…