あたし専用の恋日記。
~奏~

「もう許してっっ!!
お願いッッやめてよぉぉ!!!」


・・・今日もあたしはあの悲鳴を聞くしかなかった。

“なんでやめないの?”

未嘉や黒多観歌にそう聞く勇気もあたしにはない。

先生もこのいじめの事は知ってる。

なのに―――止めようとしないんだ。


「ッッ嫌ぁ!!!!!」

「!?」

とつぜんみゆちゃんがあたしに突っ込んできた。

「み・・・ゆちゃ・・・」


「お願い助けて奏ちゃん!!!
お願い・・・っっお願い!!」


みゆちゃんが震える声であたしにすがってきた。

未嘉はびっくりしてて、黒多観歌はあたしを睨んでる。


もう―――――あたし逃げちゃだめだ。


あたしは自分の中で覚悟を決めた。

「ッッ未嘉!!黒多観歌!!!」

「「!!?」」
みんなびっくりしてあたしを見てる。


「なんで・・・こんな事するの!?
みゆちゃん嫌がってんじゃん!!!
なんで人の痛みくらいわかんないんだよ!!!
勉強や運動ができたって、顔が可愛くたって、人の痛みがわかんない奴はゴミクズ以下なんだよ!!!!!」


あたしは夢中になって叫んだ。

あたしの言葉が未嘉や黒多観歌の心に響いたかはわかんない。

だけどあたしなりに・・・

みゆちゃんを守ったつもり。
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