初恋
身体が熱くなって、息をするのも窮屈になる。
「...ぁっ」
大きく呼吸をする度に、自分のものじゃないような細い声が口から漏れる。
ゆっくりとあたしの上で動く先生は、まるであたしの身体のすべてを知り尽しているよう。
身体を重ねたのは、ほんの数回しかなかったのに。
「指輪...気にいってくれた?」
こくこくとうなずくと、絡めた指と指が、さらにきゅっときつくなったのがわかった。
左手の薬指を執拗に愛撫されて、身体が震えてしまうのが自分でもわかる。
この手を、離したくない。
「先生...」
ふと気を抜くと、やっぱり呼び方が“先生”に戻っている。
顔を見合わせてふたり苦笑した。
「ぼくは彰平ですけど」
「あ――しょう、へい...」
このぎこちなさがもどかしい。
「あたしと今ここにいること――後悔してません...?」
たまらなく不安だった。
先生に、後悔だけはしてほしくなかった。
「してない。むしろ――嬉しくて泣きたいくらいだ」
ふたり、どれほどの時間を隔てようと――
笑った顔は、昔のまんまだった。
「...ぁっ」
大きく呼吸をする度に、自分のものじゃないような細い声が口から漏れる。
ゆっくりとあたしの上で動く先生は、まるであたしの身体のすべてを知り尽しているよう。
身体を重ねたのは、ほんの数回しかなかったのに。
「指輪...気にいってくれた?」
こくこくとうなずくと、絡めた指と指が、さらにきゅっときつくなったのがわかった。
左手の薬指を執拗に愛撫されて、身体が震えてしまうのが自分でもわかる。
この手を、離したくない。
「先生...」
ふと気を抜くと、やっぱり呼び方が“先生”に戻っている。
顔を見合わせてふたり苦笑した。
「ぼくは彰平ですけど」
「あ――しょう、へい...」
このぎこちなさがもどかしい。
「あたしと今ここにいること――後悔してません...?」
たまらなく不安だった。
先生に、後悔だけはしてほしくなかった。
「してない。むしろ――嬉しくて泣きたいくらいだ」
ふたり、どれほどの時間を隔てようと――
笑った顔は、昔のまんまだった。