怖いモノがあるのなら
「せんせ…」


「よぉ、誠。用事は済んだのか?」


「うん…」


デスクに向かっていた辻井が誠に気がつき、顔を上げる。


扉の前に立ったまま動かない誠に「どうした?」と笑いかける。


「あ、うん、話したいなぁって…」


「んなとこ突っ立ってないで入ってこいよ」


勇気を振り絞り一歩踏み出す。
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