怖いモノがあるのなら
「成宮ぁ、…俺…」


明らかに様子がおかしいことに成宮は眉をひそめる。


「どうした?」


「人好きになる資格ないよ…」


「なにがあった?」


「う…ん、俺が先生好きなの知ってるだろ」


「…ああ」


低い返事が先を促す。


「さっき先生の所行って話しかけたんだ。俺の事知ってって、先生の事もっと知りたいって…そしたら…」


「怒られた?」


怖い顔をした成宮が窓の外に目を逸らす。
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