ずっと君のそばに…
『紗耶香ちゃんって、三浦の事、すげー好きなんだね』


隣にいたバスケ部の野中が言った。



野中はクラスも同じで、結構仲が良い。


小学校は違うから、中学に入ってから知り合った。



『紗耶香は濱口先輩の彼女だから』


俺は答えた。



幼なじみとして好きなだけ。



『ふーん』


野中はそう言うと、地面に落ちたタオルを拾って、砂を払ってから俺に手渡した。



『………』


俺はただそのタオルを見つめていた。
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