ずっと君のそばに…

優先順位

花火大会当日。


部活に行く準備をしてたら、紗耶香が部屋に来た。



『どした?!』


紗耶香が朝から部屋に来るのは珍しい。


驚いた俺の表情を見て、紗耶香は満足げに笑った。



『部活終わったら、買い出し行くの、約束だからねっ』


紗耶香はそう言って、お茶の入った500mlのペットボトル2本を俺に渡した。



『おぅ…』



『行ってらっしゃい☆』

紗耶香にポンと肩を叩たかれて、その勢いで押し出されるように俺は部屋を出た。



『行ってくるわ…』


前を向いたままそう言って、階段を駆け降りた。
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