ずっと君のそばに…
『どこか具合悪いの?

大丈夫?』


紗耶香は俺の腕に触れて、顔を覗き込んだ。



心配そうな紗耶香の顔が視界の真ん中に入る。



大きくて綺麗な紗耶香の目。


嘘や偽りのないその瞳を濁らせたくないのに。



『なおくん…?』


俺に触れる紗耶香の手にぎゅっと力が入る。


紗耶香のヒンヤリと冷たい手が、外から帰って来たばかりで熱い俺の腕の上で少しずつ熱を帯びてくる。
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