秘密の同居



案の定、学年主任に皆の前で怒られ恥ずかしそうに顔を赤らめていた。
その様子が可笑しくてたまらなかった。
俺があいつを好き?
弘子もとんだ間違いをしたもんだな。


「あれ、夏木君。」


振り返ると、すっかりメガネ無しの顔が慣れた木村だった。


「髪が伸びてて一瞬誰だか分かんなかった。
なんてゆうか…本当かっこいいよね。
男から見ても色気あると思う。」


「…別にもっさいだけだろ。
俺は木村の方がかっこいいと思うけど。」


髪をクシャッとかきあげると、木村は驚いた顔をした。


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