秘密の同居



「だから!!」


ガシャン!と金属同士がぶつかる音に思わず夏木君を見ると、顔を赤らめた夏木君がいた。


………え?


呆気に取られていると、夏木君があたしの顔をチラリと見て顔を隠した。


「あんた大袈裟すぎ!
そこまで褒める程のもんじゃねぇじゃん!
ただのカレーにそんな感激されて、すっげぇ恥ずかしい!!
あんた感情表現でかいんだよ!」


また部屋中に怒鳴り声が響くけど、全然嫌じゃなくて、照れているのが丸分かりだった。


ただの無愛想で感じ悪い男じゃなかったんだ…。
自分に正直に生きてるだけなんだ。


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