秘密の同居
「いや、要らねぇし。
別にあんぐらい奢ってやるよ。」
『えっ?
ダメだよ…!』
「いいって。
俺一応バイトしてるから。」
…えぇ!?
『初耳なんですけど!!
いつ行ってたの?
全然気づかなかった!』
「言う必要ねぇだろ。
土日だけだけどな。」
シレッと答える夏木君に、あたしは毎週休みに朝早く出かけていた理由が分かってなるほど…と、何故かすっきりした。
『でもそれなら余計申し訳じゃん!』
詰め寄ったあたしに夏木君はうっとうしそうに離れた。