秘密の同居
う…そうだった…。
言われてみれば、本当は一人が当たり前だったんだよね。
夏木君が毎日いるから寂しく感じるんだ…
『そうかも…。』
ポツリと呟くと、夏木君はハァ…と息を吐いた。
「ま、夜は帰って来るから友達と遊んだりして時間潰せ。」
『うん……。』
夏木君のTシャツ姿を盗み見て頷いた。
終業式当日、暑苦しい中体育館で校長の長い話しを聞きながら、明日から夏休みか…なんてぼんやり考えた。
夏木君がいないなら夏休みなんか別に楽しみじゃない。
なんて、今まで一体あたしは長期休暇の時何をしていたのかさえ思い出せなくなっていた。