秘密の同居



冷たい麦茶を入れ、グイッと飲んだ後、ガチャっという扉の開く音を聞いて慌てて麦茶を入れたコップを持って夏木君の元へ走った。


『夏木君おかえり…!
これ、麦茶入れたから…はい!』


コップを目の前に差し出すと、夏木君はあたしの顔を不思議そうに見て、ありがとう…と言って受け取った。


「…あー冷てぇ。
もう本当教室暑かったんだよ。
夏にクーラーのない部屋で集会なんて死ぬっつうの!」


ソファーに倒れ込む夏木君を見て、うちわを手に取り扇いであげた。


< 258 / 435 >

この作品をシェア

pagetop