秘密の同居
チラリと夏木君を盗み見て、あたしはひろちゃんのクラスへ向かった。
「あの…っ!」
後ろから話しかける様な声に振り返ると、見知らぬ男の人がいた。
『…はい?』
「すんません、障害物競争ってどこに並べばいいんすか?」
『えっ?
…多分あそこに集まってるからあそこじゃないかな?』
「あ、まじすか!
なんだ、皆あそこなんだ。
なんかすんません…」
『ううん。1年?
結構分かんないよねー、頑張ってね。』
ニコッと笑って彼と別れた。
彼との出会いが後であたしに大きな関わりを持つ事になるのだが、それはもう少し後の話し――…