秘密の同居
ニヤッと笑う男にゾクッとした瞬間、腕を引っ張られて何処かに連れて行かれそうになった。
『や、やだっ!
離してぇ!!
助けて!!』
「黙れよ!!」
ゴッ!
鈍い音が耳元でした。
後から自分の頬が殴られたんだと気づく。
口の中に血の味が広がる。
ポロポロと涙が溢れたが、そんな事男にはどうもないらしく、グイグイ腕を引っ張った。
やだ……。
あたしどうなっちゃうの?
夏木君…助けて!
「おいっ!!!」
パッと顔を上げると、今思い浮かべた夏木君が立っていた。