秘密の同居
『やだっ、はっきり言ってくれないならあたし聞かない!』
そんなあたしに、堪忍したのかスッと手を伸ばしてあたしの頬を包んだ。
それだけで顔が赤くなる。
「…仕方ねぇなぁ、一回しか言わないからちゃんと聞けよ。
…好きだよ、高橋。
これからは俺が死んでも守ってやるから俺と一緒になろう。」
自分で言えと駄々をこねた癖に、嘘だと思うのに、涙が止まらない。
『ほ、本当…?
冗談じゃない…?』
涙でぐちゃぐちゃな顔のあたしを夏木君は頬をキュッとつねって、んな訳ねぇじゃん。と優しく笑った。