秘密の同居
『えっ、じゃあほとんど同時期じゃん!』
「お前の方が先だろ。」
『へへっ!
でも、本当びっくり。
夏木君はあたしなんか目に入ってないと思ってたもん。』
「俺も不思議だよ。」
サラリと言った夏木君の言葉に、ブンッ!と手をふりほどいてスタスタ速足で夏木君を抜かした。
「バカ!待て!
そんな事でいちいち怒るなっ!」
焦った声であたしを追いかけて来る夏木君を振り返って、ベッと舌を出して見せた。
「お前なー…調子乗るな!」