秘密の同居
『………ひろちゃん、ありがとう。』
「こっちこそ、これからも仲良くしてね。」
へへ…と二人で笑い合った。
一方怜は、弘子の言った通り木村を呼び出していた。
「…おめでとうなんて夏木君には言わないよ。」
「言わなくていい。」
木村はフッと笑って机に座ると、整った顔を俺に向けた。
「…ずるいよなぁ。
かっこ良くて頭も良くてスポーツも万能で高橋さんと同居なんて…。」
「お前だって最後以外当てはまるだろ。」
「夏木君と比べたら全然だよ。
俺は夏木怜になりたい。」