秘密の★オトナのお勉強①



そんな事をぼーっと考えていると、パイプイスに座っているあたしの目の前に大きな影が現れる。


考え事を中断させられたその影は、一瞬にして誰のモノか分かってしまう程特徴的で。




「水くれ」



「カバンの中に入ってるから自分で取って」




そう力なく言いながらあたしは影の主…貞永を見た。


貞永はあたしのカバンを探って、水を飲んでいる所だった。



…最近、貞永がおかしい。

といっても、あの製作発表の日からなんだけど。


前までの貞永に「自分で取って」なんて言ったら、それこそ死刑。

確実にあたしは貞永に襲われていた。



だけど…




「あゆ大丈夫か?」




ここまで優しいと、逆に気持ち悪いんですけど。




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