秘密の★オトナのお勉強①
楽屋は閑散としていた。
そりゃそうか。貞永は撮影だし、本来戻るような場所じゃないしね。
一目散にイスに腰掛けると、目の前にある机にうつ伏せになった。
…ヤバイ。
あたしが感じたのはそれだけ。
佐田さんの視線が突き刺さるたび、何故か居た堪れない気持ちになってしまう。
あたしは貞永のマネージャー。
例えカノジョだったとしても、それはもう過去の話。
今はそういう関係じゃないのに…。
…って、
「佐田さんに、その事を分からせてあげればいいじゃない!」
その言葉と共に、あたしは身体を起こした。
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