秘密の★オトナのお勉強①
結局、念願のマネージャー職に内定したその日から、あたしはお母さんの命令により度々実家に帰らされた。
帰るたびに見るのが、お母さんのニヤケ顔にお父さんの浮かれ面。
猛はそんな両親に、もはや呆れ返っていた。
…たぶん、猛の反応が一番正しいと思うよ。
あたしはそんな中森家の事を思い出しながら、目の前にある鏡を見つめていた。
黒いスーツを身にまとったあたしは、なんだか少し見慣れない光景に胸が高鳴る。
緊張しているのか、ぎこちない笑みを浮かべるあたし。
気合いを入れるように、頬を強く抓った。
「中森あゆ!リラックスよリラックス!!」
…なんでこんなに張り切ってるかって?
そりゃ当たり前じゃない!!
今日から…
マネージャーとして、ハッピードリームマネジメント部に初出勤するんだから!
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