秘密の★オトナのお勉強①
「ちょっと、この空気どうにかしてよね!?」
あたしの言葉にも反応しない、エロ狼と乙女系。
お互いがお互いを睨み合っていて、その隙にあたしが入る事など許されていない。
…どうすればいいのよっ!
心の中でそう呟いて、自分の頭を抱えようとした時だった。
「ねぇ、あゆ」
「へ…?」
ふと、楽屋中に冬馬の声が響き渡った。
不機嫌な貞永を睨みながら、器用にあたしの名前を呼んだ冬馬は、ニコッと笑った。
「貞永くん、いいよね?」
「…勝手にしろ!俺は頑張って足掻くけどな!」
そう冬馬に向かって言い捨てるように、貞永は楽屋を出て行った。
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