秘密の★オトナのお勉強①
「え…?」
「だから、光輝くんとのキスを見た感想を聞いてるのよ。どうだった?」
…どうだった?
そう聞かれても、今のあたしには答える術がない。
今さっきまで悩んでいたのだから。
「光輝くん優しかったわよ?」
…やめて。
「頭がクラクラするほどにあたしの唇を貪って…」
…やめて。
「ねぇ、羨まし―――」
「やめてよっ…!」
あたしは思いっきり佐田さんの身体を押すと、猛スピードでトイレから出て行った。
…分かってしまった。
あたしは佐田さんに嫉妬してる。
こんな形で気付きたくなかった。
だけど、あたしは―――
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