秘密の★オトナのお勉強①
「で?クイズの答えは?」
「は…?」
「もう一回言わせたいのかよ。だから、俺が女子ト―――」
「はい分かりました!一番です一番ーっ!」
このまま貞永を放っておいたら、何をし出すか分からない。
あたしは再び貞永が禁句を口から出す直前で、ギリギリ答えを言った。
…頭打ったのは、貞永の方なんじゃないの?
慌てているあたしを面白そうに見下ろしていた貞永は、フッと余裕の笑みを零す。
「ま、当たってるけどな」
「当たってなかったら、貞永の趣味疑うよ」
ボソッと呟くあたしを、貞永は見逃さなかった。
ニッとお得意の何か企んでいそうな笑みを浮かべると、あたしのカバンを奪い取った。
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