秘密の★オトナのお勉強①
黙り込んだあたしに完全勝利したと確信した小西さんは、資料の束が入った封筒をあたしに押し付ける。
「一応、これがマネージャーの仕事のマニュアル。ま、中森さんなら大丈夫だろうけど」
「わ…分かりました」
「で、中森さんに就いてもらう芸能人は…」
その言葉に、あたしは目を大きくした。
…いよいよ、あたしがサポートする人の名前が分かるんだ。
楽しみでもあり、凄く緊張する。
先の言葉を想像するあたしに、小西さんは予想を裏切る発言をした。
「…今すぐ知らせるのも楽しくないから、今は秘密という事で!」
「は…?」
口があんぐりと開くあたし。
目の前には、ニコニコ笑顔の小西さん。
…楽しくないから、って、あたしをからかわないで下さい!
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