秘密の★オトナのお勉強①
この人が、本気で何を考えているのかが分からない。
こういう人ほど、裏の性格がありそうだな…。
「中森さん、顔が怖いですよ?」
「…気のせいです」
淡白な答えを口から放ったあたしは、分厚い資料が入った封筒をカバンの中に押し込んだ。
そして、小西さんと視線を交じ合わせる。
「で、どこなんですか?」
「…どこ、とは?」
「あたしが今から向かうべき場所の事です。…今から仕事なんですよね?あたしは…」
しょうがない。
こんな状況になってしまったからには、これからはとことん仕事に尽くさなきゃ。
これがあたし・新人マネージャーの使命なんだから。
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