秘密の★オトナのお勉強①



「猛、この世界は厳しいよ」



「うん…」



「だけどね、嬉しさも半端じゃないんだ!」



「姉ちゃん…」



「猛、やるんならとことん暴れてやりな!あたし応援してるから!」




あたしの言葉に、猛は大きく頷いた。

その姿を見て、貞永やお父さんやお母さんも微笑む。



猛、本当におめでとう!

そんな思いを胸に秘めながら、あたしは貞永と共に中森家を後にした。


ここに来た時とは違い、あたしが運転席でハンドルを握る。



その気持ちはとても晴れやかで、

仕事を頑張ろうと思う起爆剤にもなったみたい。



あたしは真夜中の道路を、鼻唄混じりで駆け抜けていった。




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