秘密の★オトナのお勉強①
今のあたしの状態は、きっと至る所で血管が浮いてるハズ。
「オバサンって誰のコト?」
「あゆに決まってんじゃねーか」
ピキッ!
今、頭の血管が一本切れた気がした。
今にでも鍋に突っ込んで煮物にしてやりたい気持ちをグッと抑えて、あたしは営業スマイルで貞永に対応する。
「後で覚えておきなさいよ?」
「臨むところなんだけど」
ドス黒いオーラを纏ってお互いが言葉を交わすと、あたし達は瞬時に「俳優」と「マネージャー」の顔付きへと変化する。
…この技も、貞永と一緒に居たからこそ、身に付いた技かもしれない。
気持ちを落ち着かせて、あたし達は控え室へと入っていった。
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