秘密の★オトナのお勉強①



「は…?」



「なんでいるの!?」




あたしと貞永の声が重なったのは、ほぼ同時だった。


瞬きをする事すら忘れて、あたし達は放心状態に陥る。




「な…なんで…?」




そう呟きながら、あたしはビクビクと震える腕を上げて、とある人物を指さす。


指を指された本人達は、まんざらでもないような表情を浮かべていた。




「なんでいるのかって聞かれても…ねえ?」



「キャスティングされたからに決まってるじゃない!」




そうクールに言い放つ、乙女系とどこぞの女王様。



…そう。

既に控え室には、このドラマにキャスティングされたと思われる、冬馬と佐田さんの姿があった―――




.
< 228 / 416 >

この作品をシェア

pagetop