秘密の★オトナのお勉強①



スローモーションのように感じた。


あたしの腕は引っ張られ続け、ゆっくりと音と立てながら誰かの身体に触れる。


そして、そのまま腰を掴まれると、半回転して誰かに隠される体勢となった。



スローモーションのように感じたのは、ここまで。



現実に戻ってみれば、あたしは隼人の前から消え去り、その代わりに貞永の背中にくっつくような姿勢でいた。


突然の展開に、あたしは貞永から離れようとするけど、あたしは後ろへと回された貞永の腕によって、逃れる事は出来なかった。




「隼人?俺のマネさん困ってるんだけど」



「光輝、ゴメンって!ついついそのままのテンションで突っ込んで行きおったわ」




そう釈明しながら頭を軽く下げる隼人の姿を見て、あたしは眉を下げる。


…なんだか、隼人に悪い事しちゃったかも。




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