秘密の★オトナのお勉強①
「あ…あの…隼人!」
突然名前を呼ばれた隼人は、驚いたような目であたしを見てくる。
あたしは少しだけ俯きながら、隼人と視線を合わせた。
「でも、これからよろしくね…?」
あたしの言葉を聞いた隼人は、うっすらと笑みを浮かべると、
「…当たり前に決まっとるやろ?よろしくな、あゆ」
あたしに向かって、笑いかけてきた。
その事が何よりも嬉しくて、あたしも笑う。
冬馬の表情が曇っている事なんて知らなかった。
佐田さんがあたしを睨み付けている事なんて気付かなかった。
隼人のマネージャーさんの心情も、読み取れなかった。
あたしの事を守ってくれて隼人に注意までしてくれた貞永が、再び狼になりかけている事も分からなかった―――
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