秘密の★オトナのお勉強①



そんな心境とは裏腹に、貞永の手はあたしの服の中へと進入していく。


手足を拘束されているあたしは、最早耐えるしか方法がなかった。


どんどん進入してくる貞永の手は早くも胸へと到達していて、あたしに強い刺激を与えてくる。




「―――ッ…!」



「声我慢するな」




そう言われても、あたしはどうしても声を出したくなかった。


口をギュッと結んで、溢れ出しそうな想いを必死に制御する。



…元カノだからこそ、あたしは貞永の色々な癖を知っている。



怒ると少し声が低くなったり、

照れると少しムキになったり。



だから、気付きたくなかった。

今のあたしにとって、残酷としか言いようがない癖。



貞永は、


―――好きな相手でないと、キスしないという事を。




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