秘密の★オトナのお勉強①
あたしの声が部屋中に響いた瞬間、あたしの下に触れていた貞永の手の動きが止まった。
そして、それまで無表情だった貞永の顔に、少しずつ表情が戻っていく。
その表情は、眉を寄せて、なんだか切なそうで。
グッと何かを堪えた表情を浮かべた貞永は、ガクッと一気に力が抜けたように、あたしの胸元に倒れこんだ。
「さ…貞永…?」
「なんで…」
「え…?」
「なんで抵抗しねーんだよっ…!」
あたしの耳元で、貞永の悲痛な叫びが広がる。
なんでそんなに辛そうな表情をしているのかが分からなくて、あたしは思わず貞永の顔を覗き込む。
視線が交わり、貞永が悔しそうに叫ぶ。
「あゆ…泣いてんじゃんか」
「へ…?」
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