秘密の★オトナのお勉強①



あたしは溢れる涙を気にする事もなく、貞永を押し退ける。


簡単にバランスを崩した貞永は、ベッドの端へと移動する。

その隙に、あたしは乱れた服を直していた。


手が震えて、上手く直せない。




「あゆ…」



「こっち来ないで!あたしを利用しないでよ…!」




服を握り締めながら泣き叫ぶあたしの姿は、どのくらい情けなく見えるのだろうか。


あたしは貞永をキッ…!と強く睨みながら、再び口を開く。




「貞永はあたしをただの性欲処理機と思ってるかもしれないけど…あたしは違う!」



「あゆ…」



「愛を確かめ合うはずの行為なのに、なんであたしにこんな事するの!?何にも思ってないんなら、もうこんな傷つく事しないでよ…っ!」




必死に涙を堪えながら車の鍵を貞永から取り返すと、後ろを振り返らずに貞永の家を後にした。




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