秘密の★オトナのお勉強①
03★__ココロ、揺れる
「はぁ…」
本日、推定百二十回目のため息をついたあたしは、楽屋でひらすらボーっとしていた。
「絶対キケン恋愛」の撮影も順調に進み、徐々に隼人との絡みにも慣れて、佐田さんと互角に戦えるようになってきた。
だけど…貞永とは、あの日から一切口を利いていない。
もちろん、俳優とマネージャーという関係を無くした訳ではなく、仕事面ではきちんと会話しているけど、やっぱりどこかぎこちなかったりする。
という事で、プライベートではひたすら無言。
送迎中の車の中でも、楽屋に二人きりの時も、とにかく無言。
こんな生活をだいぶ送った為か、この状況にも少しずつ慣れようとしている。
あたし的には、貞永が何を思ってあんな行動に走ったのかを、きちんと教えて欲しかったりする。
…きっと、何か理由があったのだと思うから。
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