秘密の★オトナのお勉強①
とは言え、貞永と会話がない生活が続いている今、何も解決できる事は無いに等しいんだけどね。
「…鬱になりそう」
いや、もうなっているかも。
大好きな仕事も、集中力が続かずに手付かずのまま。
…こんな自分じゃ、ダメだ。
そう思いながら頭をブンブンと振り、綺麗サッパリ忘れようとする。
だけど、簡単に頭の中から消えてくれるはずもなく。
「あーもうヤダッ…!」
また同じ事を悩む繰り返し。
猛に相談しようかとも考えたけど、実際バンドのレコーディングや雑誌の取材で忙しいらしく、睡眠もあまり取れていないとお母さんから聞いていたから、連絡していない。
どうしようもなくなって頭を抱えた瞬間、楽屋のドアからノック音が聞こえた。
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