秘密の★オトナのお勉強①
あたしは目の前に現われた物体を、隼人の手から奪い取る。
そして、それに喰い付くように凝視した。
「な…なにコレ…?」
「可愛いやろ?俺の彼女の藍果(あいか)や!」
「…は?」
あたしはノーテンキに話す隼人を見て、絶句してしまった。
隼人が自信満々にあたしに差し出してきたのは、隼人のケータイ。
そのケータイの待ち受けには、隼人の彼女・藍果さんの眠っている写真が映っていて。
完全に隠し撮りしたと思われるその写真を見ながら、隼人は嬉しそうに話し始める。
「あんなぁ?藍果ってあんま俺に寝顔見せてくれへんのよ!」
「…うん」
「で、この間オフの時に一緒にお昼寝してたら、藍果が寝顔見せてくれてな?」
「…うん」
「ホンマ嬉しくて、ついつい写メってしもうたんや!」
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