秘密の★オトナのお勉強①



…やっと分かりました。

歩くフェロモンは、ただ単にノロケたかっただけなんですね。


あまり関わりのないあたしの元を訪れてまでノロケたいなんて、どのくらい彼女に溺愛なのかしら。


あたしが呆れているとも知らず、隼人はノロケを進行させていく。




「藍果可愛いで?ぬいぐるみっぽいんや!」




…ぶっちゃけ、ぬいぐるみっぽいって言われている事を知ったら、彼女さんはどんな反応をするんだろう。


少しだけ気になったりする。



あたしの頬が少し緩くなった瞬間、隼人は座っていたイスからいきなり立ち上がった。


そして、あたしの方を向いて、ビシッと敬礼をする。




「という訳で、俺の話は終わりや!」



「は…?」



「聞いてくれてありがとな!」




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