秘密の★オトナのお勉強①



息を呑んで、あたしはドアの方に近付いていく。

そして、ドアノブを一気に引く。



…けれど、廊下には誰一人として存在していない。

あたしの思い違い?



だけど、確かに感じたあの視線は、明らかに外から向けられているモノ。


あたしは、誰かの怒りを買ったのだろうか。


知らない内に、何かの噂が回っているのだろうか。




「あーもー!いい加減うっとしいっつーの!ネチネチするんなら、さっさと落とし前付けに来いーッ!」




怒りが止まらなくなったあたしは、誰もいない廊下で大声で叫ぶ。



…これで、犯人も出てくるずよ!

宣戦布告よ、あたしのストーカーッ!




なんだか趣旨がズレてきたようにも感じたが、そこはあえて気にしないでおこう。




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