秘密の★オトナのお勉強①



スタジオまでの道のりは案外短く、あたしはすぐに現場へと到着した。


休憩に入っている為、スタッフは次のシーンの準備で慌しく動いているし、キャストの人達は端の方で談笑している。



貞永と佐田さんもその一部。

微妙に本性が出てるんじゃないか?ってくらいに頬を赤く染めた佐田さんは、貞永にベッタリとくっついている。


そんな佐田さんに対して、貞永は苦笑い。



確か、前に言っていたよね?

貞永は佐田さんが苦手なんだって。


少し可哀想だな、と思いながら、スタジオの中を見回していた時だった。




「中森さんですよね?」



「へ…?」




知らない声があたしの名前を呼び、あたしの身体に緊張を走らせた。




.
< 274 / 416 >

この作品をシェア

pagetop