秘密の★オトナのお勉強①



ホッとした気持ちを抱えながら向かった駅前の居酒屋には、既に冬馬の姿があった。


あたしを見つけるなり、冬馬は笑顔で呼び寄せる。




「お疲れあゆ」



「冬馬こそお疲れ!早かったね」



「今着いた所だから大丈夫だよ」




何気ない会話をしながら、あたしと冬馬は適当におつまみと飲み物を注文した。


あたしはカルピスサワー、冬馬は生ビール。


飲み物は思いの他すぐに運ばれてきて、あたしと冬馬は乾杯をして、グラスに口をつける。




「久しぶりにお酒飲むよ、あたし」



「俺も久しぶりかも」




そんな他愛のない話をしながら、あたしはいつの間にか運ばれてきていたおつまみにも手を伸ばす。


疲れている身体に染みていく栄養を感じながら、ひたすらおつまみを食べている時だった。




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