秘密の★オトナのお勉強①
果てしないあたしの妄想劇は、行ってはいけない領域まで達してしまった。
あわあわと慌て出すあたしをよそに、冬馬は全てを分かっているかのように冷たく言う。
「あゆが考えてる事当ててあげよっか?」
「…う、うん…」
「実は貞永くんはゲイで、あゆが雪村さんを取ったと勘違いされてて、あゆが嫉妬されてるって事でしょ?」
全てが当たっていた冬馬論に、あたしは口を開けたままにしていた。
…やっぱり、あたしの周りにいる人はみんなエスパーなんだっ!
「冬馬…あたしの考え、違う?」
「うん。まったく違う」
まるで、頭に雷が落ちてきたようだった。
ショックが大きすぎて一瞬頭がクラって傾く。
…やっと冬馬や猛が言っていた意味が分かったよ。
あたしって、バカだね。
.