秘密の★オトナのお勉強①



「へ…?」



「あゆ、無理しない方がいいよ?」



「何言って―――」



「頭が痛すぎて、意識が朦朧としてるんじゃないの?」




冬馬に指摘されて、あたしは俯く。


…確かに頭が痛い事は打ち明けたけど、まさか朦朧としている事までバレているとは思わなかった。




「今日は楽屋で休んでなよ」



「で…でも!仕事が…」



「今日はナシ。俺が貞永くんに伝えといてあげるから」



「…うぅっ………」




まるでお母さんのようにあたしを心配してくれる冬馬。


そんな彼に、あたしは反抗できるはずもなく…

ゆっくりと首を縦に振ってしまった。




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