秘密の★オトナのお勉強①



次々と襲ってくる頭痛に耐えながら、あたしはスタジオの出口へと向かう。


冬馬が着いて来ようとしたけど、あたしは全力で拒否。

そこまで冬馬に迷惑をかけたらダメだもん。



そんな事を考えながら出口付近に差し掛かった時、あたしは誰かにぶつかった。


そのはずみで倒れていくあたしの身体。


必死に体勢を立て直そうとするけど、手足が言う事を聞いてくれない。


たかが二日酔いでこんな状態になるとは、情けなさ過ぎるや。


やっぱり、あたしってバカなのかも。

調子に乗って、あんなに飲まなかったほうがよかったね。



…今更後悔しても、遅いんだけど。



どんどん薄れていく意識の中、あたしは誰かに倒れていく身体を支えられた。


そして、何度も名前を呼ぶその声を聞きながら、あたしは目を閉じた。




.
< 290 / 416 >

この作品をシェア

pagetop