秘密の★オトナのお勉強①



そして次の瞬間、目にも見えぬ速さで、あたしの首を伊藤さんの手が捉えた。




「―――っ…!?」



「随分と大きな口叩いてるんだな?」



「…い…とう…さ…」



「そういう所も含めて、俺はお前が嫌いなんだよ」




残酷な言葉と共に、あたしの首に圧力が掛かっていく。


ギギッ…!と音を立てながら、あたしは伊藤さんの手によって首を圧迫される。


手足をジタバタさせて抵抗したいけど、首を絞められて襲ってくる息苦しさにより、あたしは痛みから耐えるのに精一杯で。




「…お前なんか居なくなればいいんだよ!俺の邪魔をするな…っ!」



「…くっ…!」




再び意識が朦朧としかけた時に吐かれる残酷なセリフ。


苦しさに顔を歪めながら、あたしはそっと目を閉じた。




.
< 299 / 416 >

この作品をシェア

pagetop