秘密の★オトナのお勉強①



顔をしかめながら、貞永は口許に手を添える。


その行動の意味が分からなくて、あたしは首を傾げる。



…あたし、何かマズイ事言ったっけ?




「貞永…?」




呼びかけてみても、反応ナシ。


貞永が壊れたんじゃないの?と本気で疑いそうになった時、途切れ途切れな貞永の声が聞こえてきた。




「隼人に腹…立ててた」



「へ…?」



「あゆと仲良くしてて…なんかよく分かんねぇけど、無性にイライラしてきて」




…嘘、でしょ?

これって、同じじゃない。


飲んだ日に、冬馬が予想していた理由と。




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