秘密の★オトナのお勉強①



カァー!っと顔が熱くなっていくのが分かる。


咄嗟に顔が赤くなっているのを隠す為に、頬を手のひらで押さえる。




「…な…何言ってんのよ…!」



「冗談じゃなくて本気の話だよ」




「だから言いたくなかったんだよ。ガキっぽいだろうか…」と付け足した貞永は、あたしの返事を待つかのように、口を閉じた。



…どうしよう。

なんだか、凄くドキドキする。


これじゃやっぱり、うぬぼれちゃいそうだよ。


貞永はあたしが好きなんだって、勘違いしちゃうよ…。




「…分かったよっ…」



「あゆ…?」



「話してくれたから…許す」




顔を背けて、あたしの出した答えを伝える。



…なんて意地っ張りで素直じゃないんだろう、あたしは。

こんな性格だから、あたしは可愛くないんだよ。



ここで告白出来るほど、あたしの心は柔軟じゃないんだから。




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