秘密の★オトナのお勉強①
「何か用ですか?貞永光輝くん…」
作り笑いを浮かべたあたしに、貞永は少しずつ距離を縮めていく。
「暇なんだよね。だから俺の相手してよ」
「…相手?」
貞永の意味ありげな言葉を聞いて手帳から顔を離した瞬間、あたしの目の前には貞永の整った顔があった。
「…ぎゃっ!!」
「相手、してくれるだろ?」
妖しそうな笑みを浮かべると同時に、めまぐるしく変わっていく視界。
視界の変化がやっと収まった時、暗い天井と貞永があたしの目の前にいた。
「…楽しませてくれよ?あゆ」
やっと理解した。
あたしは今、コイツに押し倒されてるんだ。
いつの間にか消されていた電気に、あたしはなんで気が付かなかったんだろう…と後悔した。
.