秘密の★オトナのお勉強①



でもでもでも!

こんな卑怯な手を使わないと、貞永に勝てやなんかしないんだ。


あたしはいまだに苦しんでいる貞永の前でしゃがみ込む。




「…あゆ、テメーふざけんなよ!」



「ふざけてんのはどっちよ!いきなり襲われそうになったあたしの気持ちも考えなよ!」





強気に出る作戦に出たあたしは、ずっと貞永を睨みつけていた。

…こんな変態野郎に、あたしは絶対に負けないんだから!




「何したいかなんて分かんないけど…、あたしは絶対にアンタの事なんて好きにならないんだから!」




キッパリと言い放つと、貞永はスッと立ち上がってあたしの前に立ちはだかる。


…さっきと情勢が逆じゃん。

負けじとあたしも立ち上がる。


お互いがお互いを睨みつけていると、楽屋のドアからノック音がした。




.
< 39 / 416 >

この作品をシェア

pagetop