秘密の★オトナのお勉強①
でもでもでも!
こんな卑怯な手を使わないと、貞永に勝てやなんかしないんだ。
あたしはいまだに苦しんでいる貞永の前でしゃがみ込む。
「…あゆ、テメーふざけんなよ!」
「ふざけてんのはどっちよ!いきなり襲われそうになったあたしの気持ちも考えなよ!」
強気に出る作戦に出たあたしは、ずっと貞永を睨みつけていた。
…こんな変態野郎に、あたしは絶対に負けないんだから!
「何したいかなんて分かんないけど…、あたしは絶対にアンタの事なんて好きにならないんだから!」
キッパリと言い放つと、貞永はスッと立ち上がってあたしの前に立ちはだかる。
…さっきと情勢が逆じゃん。
負けじとあたしも立ち上がる。
お互いがお互いを睨みつけていると、楽屋のドアからノック音がした。
.